算数・数学が苦手(好きでない)人へ ~算数・数学に関する驚きの調査結果とは~

このブログは、

算数・数学が苦手、

算数・数学が好きでない方々に

心を込めてお届けします。

 

突然ですが、

「あなたは算数・数学が好きですか?」

と聞かれたらなんて答えますか。

 

 

前の問で「ハイ!好きです。」と答える人は、

10人中3人程度といったところでしょうか?!

 

2017年8月に某教育系企業が

中学生を対象としたアンケートの中で、

「嫌いな教科は」と尋ねました。

その答えで一番多かったのは

「数学」(24.2%)

でした。

 

「うん、うん」とうなずく人も少なくないでしょうね。

ところが、同じアンケートの中で

きな教科」を尋ねたところ、

な、なんと一番は…

 

 

 

 

 

 

 

「数学」

 

 

 

だったのです!

 

「たまたまだよ。」

「そりゃ、好きな人もいれば、嫌いな人もいるよね」

と思う人もいるでしょう。

確かに、人の好みは人それぞれですよね。

だから、その結果が分かれるのは良いのですが、

好き嫌いのともに1位になるのというのは

単なる偶然でしょうか?!

 

実は、そこに

算数・数学の苦手、好きでないことの鍵

が隠れています。

 

私事になりますが、私は大学の教育学部数学科を出て

中学校や高校の数学教員として長く勤め、その後、NPO法人で、

算数・数学が苦手、あるいは

算数・数学が好きでない子ども

沢山一緒に勉強をしてきました。

 

そんな経験からわかったことは、

算数や数学を

好きになるには好きになる理由、

嫌いになるには嫌いになる理由が

ちゃんと存在する

ということです。

 

ちなみに私は一卵性の双子です。

遺伝子学的には同じ人間で、顔形もそれなりにそっくりです。

なのに、

私は数学が好きで、

兄は好きではなく、

文系大学に進みました。その時は気づきませんでしたが、

算数・数学が苦手、

算数・数学が好きでない多くの子どもたちと

一緒に勉強させていただいた今とでは、

兄と私の好みの分かれ道となった理由が良くわかるのです。

 

ある生徒が私に

「僕は生まれながらにして数学に向いていないんだ!」

って力強く言ったことがあります。

もちろん、世の中には天才的な数学力をもって生まれ、

数学学者になるような人がいるのは確かです。

しかし、ここで言う“数学”と言うのは、

小学校、中学校、そして高校1年生

くらいまでのレベルの話が前提です。

 

その前提で結論を申し上げますと、

ほぼ全員と言っていい人が

算数や数学の良さを感じて好きになれる!

ということです。

 

「僕は算数の掛け算もろくに覚えられないのに・・?」

という声が聞こえてきそうです。でも大丈夫です!

次回にその理由をちゃんと説明したいと思います。

「もっと地面を〇〇て!」は間違い!?かなり損をしている走り方

このブログは、

「速く走れるようになりたい」

「走るのが苦手」

そんな方たちにお届けします。

 

みなさんこんにちは!

SeedsAPPのスポーツ担当、伊藤です!

自他ともに認める陸上競技ヲタクが発信するブログ、

頑張って書いていきますよー!

 

さて皆さん。走っているときに、

「もっと速く」だとか、

「スピードを伸ばしたい」と思ったとき、

どうしたら良いと思いますか?

よく耳にするのが、

「地面をもっと蹴って進む」という意見です。

確かに、前に進もうとするなら、

地面を後ろに蹴って蹴って進むイメージ

があるかもしれません。

しかし、実はこの「蹴って」進むのは、

とても損をしている走り方なのです。

では、どのように走れば良いかと言うと…

 

 

 

 

 

 

 

 

「地面を押して」走るのです。

 

この「押す」「蹴る」の2つは、

一見すると違いが分かりにくいと思います。

 

蹴るタイプの走り方(始終グイグイ走法とでも名付けましょうか)だと、

地面に強く力を加えようとする際に、

足が地面に接している時間(接地時間)が長くなってしまいます。

(ここに関してはまた別のブログでもピックアップしていきます。)

 

蹴って走ることにより、ストライドは向上

するかもしれませんが、

ピッチが極端に落ちてしまい、結果として

スピードをロスしてしまうのです。

 

地面を押すタイプの走り方は、グッ、グッ、と

短い時間で効率よく地面に力を加えていきます。

なので、ピッチを落とすような走りにはならず、

速く走ることができるようになるのです。

(場合によっては、地面を「たたく」という表現を使うこともあります。)

 

実は、

トップスピードに達してしまってからは、

どんな優れた選手でも、

それ以上スピードを上げることはできず、

スピードは落ちる一方です。

その先の走り方は、

いかにトップスピードを落とさずに走るか

が重要になってきます。

 

自転車をこいでいる時をイメージしてみてください。

スピードを上げようとすると、

力強くペダルをこぎますよね。しかし、

自分の最高速度に達してしまうと、

脚が空回りしてこれ以上速くこぐことができなく

なってしまいますね。

その時は、

ペダルに力をこめることよりも、

いかにスピードを落とさずこぐか

ということを意識するのではないでしょうか。

 

走るという動作は、非常にそこに似ています。

自転車の場合、

●トップスピードに達する

→これ以上ペダルを速くこげない

→スピードを落とさないようにペダルをこぐ

という流れですが、

これを走りに置き換えると、

●トップスピードに達する

→これ以上地面を蹴っても加速できない

→地面を押して効率よく走る

という流れになります。

 

地面を押すイメージのつけ方や練習方法は、

今後のブログや動画などで解説していきたいと思いますので、お楽しみに!

これで楽しく覚えられる!英単語の覚え方①

皆さんこんにちは!スタッフの粟野です。

もうすぐ夏本番ですね〜。

最近「あつまれどうぶつの森」で、ジョーズに出てくるサメを

3匹も釣りました。

1匹はサメ次郎と名付けて家で飼っています。

たまにシャワーをかけてあげます。

よしよし、かわいいね〜

 

 

さて、突然ですが…皆さんは

英語の単語ってどうやって覚えてますか??

何度も書いて覚えるとか、

赤シートで隠すとか、いろいろありますよね。

 

それでも覚えられなくて困った…!

闇ルートからアンキパンを大量購入するしかない…。

そんな時、早まらないでください。ぜひ試してほしい方法があります。

いくつかの記事に分けてご紹介しますので、ぜひトライしてみてくださいね!✌️

今回紹介する方法は…

 

 

 

 

 

書いて、切って、並べ替える!学習法

 

まずこんなふうに、

覚えたい単語を紙に書きます。

(紙の大きさはなんでもok!少し大きめのほうが覚えやすいかもしれません)

次に、

「ここで分かれそうだな」

「ここで分けたら覚えやすいな」

と思うところで

2つに切ります。

その後、今度は4つに切ります。

 

もちろん、もっと短い単語なら2分割・3分割で。

長い単語なら4分割以上でもokです。

分割された紙を見ながら、発音してみましょう。

 

この場合だと

「アン」「ダー」「スタ」「ンド」

のような感じになります。

 

自分なりの覚え方を考えるのも良いですね。

「uから始まるんだな〜」

「nが2こ入ってるんだな〜」

など、じっくり見てみていろいろ発見するのも効果的です。

 

では4枚の紙をまぜまぜしましょう!

混ざったら、元の形に戻してみましょう。

 

できてしまったら、

さらに1文字ずつに切り分けて、

並び替えられるかやってみてもいいですね♪

 

この練習の後、思い出しながら紙に

単語を書いてみてください。

かなり覚えられているはずですよ!

 

また、いくつかの単語で練習したあとは、

全ての紙を混ぜてやってみましょう。さらに難易度アップです👍

 

覚えにくいときは、

特定のアルファベットに色を塗ったりすると分かりやすくなります。

騙されたと思ってやってみてくださいね😊

 

書くのが面倒なときも、

紙を保管しておいて並び替えるだけなら

簡単に復習できます。

なるべく毎日やることを目指して、

単語学習をルーティン化できると良いですね!

 

 

次回は、

「アルファベットの形に注目して覚える」

やり方をご紹介します!

 

そして「あつもり」で飼っているもう1匹のペットもお見せします!

皆さん、ぜひ次回もお見逃しなく♪

速く走るために必要な条件はたったの2つ!?

このブログは、

「速く走れるようになりたい」

「走るのが苦手」

そんな方たちにお届けします。

 

走ることが苦手な人にとって、

運動会シーズンは憂鬱になりがちなもの。

練習をしようにも、

なかなか効果が表れなかったり、

そもそも効果的な練習方法を知らなかったり、

といった経験をしている人も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、速く走るための条件は、

たったの「2つ」だけなんです。

それは何かというと…

 

 

 

 

 

「脚を速く動かす」

「歩幅を大きくする」

 

 

この2つです。

何を当たり前のことを、と思う方も多いかもしれませんが、

実はこれ、答えられない人がほとんどなのです。

大体の場合は、

「一生懸命練習する」

「才能」

「指導者による」

といった答え方をします。

もちろん、それらも大切な「要素」にはなりますが、

「条件」とは異なります。

すべては、

「脚を速く動かす」

「歩幅を大きくする」

この2つにつながってくるのです。

専門用語を使うと、

脚を速く動かすこと、脚の回転数のことを「ピッチ」

一歩で進める距離、一歩当たりの歩幅のことを「ストライド」

と呼びます。

 

「ピッチ×ストライド」

この条件を知ったうえで練習するのと、

何も知らずにただやみくもに練習をするのとでは、

練習の質は全く違ってきます。

 

この練習はピッチの向上につながる、

このトレーニングはストライドの向上につながる、

これを意識することで、ストライドが向上する

…など、今自分は

何のためにこのトレーニングをしているのかを理解し、

目標に向かって練習をすることが、とても重要になります。

この条件に触れないまま、「もっと速く走れ!」とかいう

根性論を押し付けられたところで、

練習に対するモチベーションなんて、

上がりっこないですよね(笑)

学校の授業で、

「今日は〇〇について学習します」

「〇〇ができるようになりましょう」

など、先生が授業の始めに教えてくれた経験はありませんか?

要はそれと一緒です。

「この練習は何を向上させるためのものなのか」

を把握してから、練習に取り組みましょう。

 

今後のブログで、速く走れるようになるための具体的な練習方法に

ついてもお話ししていきますが、その際は必ず、

「ピッチ」

「ストライド」

のどちらを向上させるものなのか(両方を向上させる練習もあります)も

お伝えしていきます。動画での解説も準備していますので、お楽しみに!

Seeds通信「ハイ!シーズ」を創刊しました!

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける中、

SeedsAPPではオンラインでの授業や交流を中心に活動をしております。

SeedsAPPの活動を、皆様によりよく知ってもらうため、

また、通室されているお子様が楽しく参加できるよう、

Seeds通信「ハイ!シーズ」創刊いたしました!

今後、定期的に発行して参りますので、

是非ご覧いただけたらと思います。

メディアリテラシー教育の必要性①~ネットの危険から子どもを守る~

現代では、小中学生がスマートフォンを

所持している光景が珍しくありません。

膨大な情報の波と常に隣り合わせ

にいる状態は、世の中を便利にすると同時に

社会的な問題を生み出しています。

そこで今回は、子どもたちへの

メディアリテラシー教育の必要性

についてお話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

近年、スマートフォンの普及や無料Wi-Fiなどの

インターネット環境の整備が進むことにより、

時間や場所を問わずして、

必要とする情報が得られる

ようになっています。それに加え、

LINEやFacebook、インスタグラムなどのSNSにより、

コミュニケーションツールの多様化

急速に進歩していると言えます。

また、デジタル教科書やeラーニング、学習アプリなどの

普及により、スマートフォンやパソコン・タブレット端末などの

ICT機器は、学習活動においても有効活用

されるようになっています。

 

 

 

 

 

日常生活・学習活動と、

子どもたちがICT機器を活用する場が増えていく中、

ICT機器が持つ危険性について、

子どもたちにどのような意識づけが行なわれている

のでしょうか。

ICT機器に関する危険の代表例としては、

SNSを通じたコミュニケーショントラブルです。

相手の顔が見えないこと、

文字を打ち込むだけで要件を伝えられることなどが災いし、

いじめなどに発展するケースが数多く報告されています。

それに加え、インターネット上で知り合った相手から

誹謗・中傷を受けたり、出会い系サイトなどで

未成年者が危険な目にあったりと、

様々な事件が発生していることも事実です。

 

 

 

 

 

 

 

誰も悪質な方法で使用することがなければ、

こうした問題や事件が発生することはないのですが、

現実問題としてそこに期待をすることは難しいでしょう。

そうした危険から身を守るためにも、

メディアリテラシー教育が必要なのです。

何をしたら危険かを理解できるかどうか、

そしてその危険な行為をしないこと(抑制)ができるか

どうかが大きなカギとなってきます。例えば、

・知らない人から連絡が来ても返事や会う約束をしない

・相手が不快になるような画像や悪口などを、

 SNS上に書き込んだり掲載したりしない

・もし被害にあったらすぐに家庭や学校・警察に相談する

などです。また、

発達の途中段階にいる子どもたちに、

メディアリテラシーが身についていない

と判断される場合にICT機器を使用させる際は、

使用にある程度制限を加える必要があります。方法としては、

・有害サイトへのアクセスを防ぐため、

 インターネットにフィルターをかける

・使用時間を制限する(朝〇〇時~夜〇〇時まで)

・家庭では保護者の、学校では教員の管理下で使用させる

などが挙げられるでしょう。

小学生がスマートフォンを所持していても、

何ら不思議でない現代社会において、

子どもたちを目に見えない危険から守るためにも、

周囲の大人たちがメディアリテラシーを身につけ、

子どもたちにそれを適切に伝える必要と義務

があると言えるでしょう。

以上、メディアリテラシーについてお話ししました。

イラスト:ニョラネコ

※メディアリテラシー:世の中にある様々な情報を読み解き、主体的に活用する能力のこと

不登校って悪いこと?

これまでのブログで、

不登校に関する記事を何度か投稿してきました。

年々増加傾向にある不登校の児童生徒数に対し、国としても

不登校の児童生徒に教育が行き渡るようにするため、

いわゆる教育機会確保法の施行

などの動きを見せています。ここで気になるのは、

不登校は問題(課題)としてとらえるべきなのか、

とらえるとするならば「誰の」問題(課題)なのか、

という点です。

今回は、不登校について少し掘り下げて考えてみたいと思います。

不登校の定義や、

不登校の子どもたちの居場所・学び場としての

フリースクールについては、

これまでのブログでも解説してきました。

詳しい説明は省略しますが、

何らかの原因で学校に行かない、行きたくとも行けない状態

にあることが不登校と言われています。(詳細は、ブログ「不登校とは」より)

教育基本法第4条に、

「国民は、その保護する子女に、九年の普通教育を受けさせる義務を負う」

とあります。

九年の普通教育の内容に関しては、学校教育法にありますが、

「小学校6年間+中学校3年間=計9年間」

または「盲学校・聾学校・養護学校の小学部6年間+中学部3年間=9年間」

が相当します。子を持つ親は、

子どもを小・中学校に子どもを通わせる義務があることと同時に、

学校(学習すること)に必要性を感じている方も多いでしょう。

しかし、理由があって通えない(通わない)子を持つ保護者の立場としては、

複雑な胸中なのではないかと思います。

学校でしか得られない学びは数多くあることは間違いありません。

しかし、人間関係のトラブルや学業不振、いじめなど、

子どもたちを取り巻く多様な悩み・不安によって、

学校から足が遠のいてしまう子がいることも現実です。

 

 

 

 

 

 

 

その際、子どもが「不登校・学校に行かない」という選択をした要因は、

子どもを取り巻く環境にあるのではないかという見方を、

心に留めておく必要があります。

周囲からはその子への理解はあったか、

適正な支援・合理的配慮はなされていたかなど、

不登校を選択した、または選択せざるを得なかった要因を、

子どもの外側に目を向けてみることが大切です。

さらに視野を広げてみれば、芸術活動やスポーツなど、

自分の個性を最も輝かせる場所が

学校の外に見つかっていたり(またはそれを探したり)、

海外には自宅での学習が学校に認められる

「ホームスクーリング」という方法があったりと、

その子に合った学習方法やその子の居場所は、

必ずしも学校のみにあると言い切ることは難しいのかもしれません。

そう考えると、不登校は問題行動であると決めつけることはできないでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

子どもの多様性を認めるのと同時に、学び方の多様性を認めることが、

現代社会に必要とされているのかもしれませんね。

今回は、不登校について少し深く掘り下げた内容のお話でした。

 

イラスト:ニョラネコ

ギフテッドとは~「普通」について考える~

昨年(2017年)、ある男性とその姪である天才少女を

描いた物語「gifted」が公開され、大きな反響を呼びました。

以前のブログで、音楽家であるモーツァルト

ギフテッドである可能性があるのでは、

と採り上げましたが、神童・モーツァルトが持って生まれたもの

ギフテッドとはいったい何なのでしょうか。今回は、

ギフテッドを通して「普通」ということについて考えて

みたいと思います。

 

 

 

 

 

gifted(ギフテッド)とは、読んで字のごとく「与えられた」、

つまり、「天から才能を与えられた存在」という意味です。

世の中には、驚くべき才能を持った方が多く存在しており、

その多くはギフテッドではないか、とも言われています。

信じられないほどの記憶力を持っていたり、

他に真似できない芸術的センスを持っていたりするなど、

ギフテッドのジャンルは多岐に亘ります。

この映画に出てくる少女は、

天才的な「数学」の才能を持つギフテッドです。

幼いころから簡単な計算はもちろん、

桁数の多い数同士の掛け算はおろか、

数学の教員が間違えた複雑な数式を正すなど、

その類まれな才能が表立ってきます。

この少女の母親はすでに亡くなっているのですが、ここで注目したいのが

「普通に育ててほしい」という生前の母親の願いです。

男性の母親は、彼女の才能を埋もれさせないためにも

「特別な教育」を求めますが、姉の願いを全うしなければという葛藤の中で、

男性は深く悩んでいきます。

果たして、「普通」とはいったい何なのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

私たちも、普段の生活の中で、「普通」という言葉を当たり前に使っています。

この「普通」とは、社会一般の大多数を基準とし、

そこと比較することで「普通」という概念を生み出しています。

とすると、ギフテッドのように、

多くの人と違う何かを持つ人は、

既に「普通ではない」ことになってしまうのでしょうか

「普通」という言葉を辞書で引いてみると、その中には

「それが当たり前であること」という意味も含まれています。

生まれ持った個性は、その人にとってそれが当たり前であること、

つまり普通であるにも関わらず、

世間一般の型に当てはめ、周囲と同じにすることは、

果たして普通なのかと、疑問に思ってしまう部分もありますね。

以前、筆者が勤務していた高校に、数学のIQが140近くある生徒がいました。

その生徒は、仲間たちと笑顔で楽しそうに過ごし、

時には彼の持つ数学の才能を使ってギャグを言ってみるなど、

周囲にとても溶け込んでいるように感じられました。

その子が持つ才能に、過度に注目するのではなく、

周囲の人がその人を理解し、認め、受け入れられることで、

その人らしく過ごせること、

それが「普通」なのではないでしょうか。

「gifted」は、そうした背景を通して、家族愛を感じられる作品ですので

一度ご覧になってもらえるといいかもしれません。

以上、ギフテッドを通して「普通」について考えるお話しでした。

 

イラスト:ニョラネコ

「フリースクール」の在り方や必要性

今年の2月、平成28年度の

不登校児童生徒数の確定値が、

文部科学省より発表されました。

調査結果によると、

小中学校における長期欠席(不登校等)の児童生徒数は、

133,683人であるとされています。

不登校とは【SeedsAPPブログ】

こうした子どもたちの状況を踏まえ、

フリースクールの在り方や必要性について

少しお話ししたいと思います。

 

 

 

平成28年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について(確定値)

 

平成27年度の小中学校の

不登校児童生徒数125,991人であり、

1年間で約8,000人増加していることがわかります。

 

平成28年度においては、

小学校で30,448人(前年度27,583人)、

中学校では103,235人(前年度98,408人)

不登校であると調査結果が出ています。

人数の増加数は中学校の方が多いものの、

割合から行くと小学校の方が多いことがわかります。

平成28年度、学校外の機関での相談人数は42,219人

うち学校から出席扱いとして認められた人数

19,684人である、とのことです。

以前のブログで少し解説させていただきましたが、

フリースクール等学校外の機関での活動が、

学校長により出席扱いとして認めてもらえるというケースがあります。

しかし上記からわかるとおり、

不登校児童生徒への学校外教育の浸透が進んでいるとは言えず、

出席への振り替えも15%程度にとどまっています。

 

 

 

 

 

 

 

ここに該当しない子どもたちの多くには、

学校に行けずにいる期間をどのように過ごしているのか、

どのようなケアがなされているのか、

学習活動はどのようにしているのかなど、

支援が行き届いていなかったり、

非常に不透明だったりする点が数多くあるのが現状です。

様々な理由により学校に通えなくなってしまう子どもたちにとって、

「学校を休む」ことはとても勇気のいる決断であり、

心の安定や休息のためには必要であると、

我々は広く受け入れていくべきでしょう。

しかし、その間も時は流れており、

子どもたちは大人への階段を上っているのも事実です。

学校に通えずにいる時間をどのように過ごすかは、

その子が社会自立への道を進むうえでも大変に重要

であると言えるでしょう。

そこでカギになるのは、

やはり学校と学校外の連携ではないでしょうか。

学校だけでは解決の難しい課題に対し、

学校と学校外とが密接に連携し、

その子にとって本当に必要な支援を行なっていくことが、

子どもの社会自立に向けた第一歩になるのではないかと思います。

そしてその選択肢の一つとして、

フリースクールなどの学校外教育の場に、

大きな可能性を感じられます。

 

フリースクール等の学校外教育が学校と深く連携し、

不透明な点を解消することで、

これまで行き届かなかった支援の手を広げ、

個々に対する有効な支援方法や新たな課題を発見

しやすくなるのではないかと思われます。

時代背景に伴い、教育的ニーズが変わりつつある現代において、

何のため、誰のためかを見定めた、

大人からの押し付けにならない柔軟な教育活動を、

より広い視野で考えていきたいですね。

 

以上、フリースクールの在り方や必要性についてのお話しでした。

 

イラスト:ニョラネコ

学習活動におけるICT機器の活用方法③ビデオカメラ

前回、前々回と2回に渡ってお送りしている

ICT活用教育シリーズですが、

タブレットはまだしも「電子黒板」となると、

なかなか身近に感じられませんし、

ハードルも高いのではないかと思います。

そこで今回はお手軽なICT機器、

ビデオカメラ」を活用した学習方法について解説したいと思います。

「えっ、ビデオカメラもICT機器?」

疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、

ビデオカメラは映像という情報を保存・入力・出力することができる

立派なICT機器なのです。

 

 

 

 

 

(連続写真などは、スポーツ界ではもはや当たり前に使われている)

学校のような教育の場では、割と昔から取り入れられています。

特に活用しやすいのは体育科目の実技における学習活動でしょう。

体育科目での実技においては、

走る・跳ぶ・投げる・回る・ひねる・伸ばす・縮めるなど、

体を使って様々な技能を表現する必要があります。

またそれらの技能を用いて

・物を操作する

・動いている物に対応する

・空間を見つけ出す(作り出す)

・集団における役割を果たすなど、

単純な技能だけでなく

複数の処理を同時に行なう必要も出てきます。

普段何気なくそうしたことができるというのは

実はものすごいことなんです(笑)

これなら、勉強と同じように

運動にも得意不得意があって当然ですね。

自分の体を使って表現をしているときというのは、

何か道具がない限り、自分の体がどう動いているのか

を確認する手段は、自分の感覚を頼るほかありません。

一般的に運動神経が良いと言われる人は、

自分の体がどう動いているかを把握し、

思い通りに表現したり、

必要に応じて修正したりする能力が優れている

と言えるでしょう。

やや話が逸れてしまいましたが、

ここで活躍するのがビデオカメラなのです。

ビデオカメラなら、自分の動きを記録し映像化することができるので、

自身がどのように動いているのかを確認したり、

自身の動きを分析したりすることができます。

映像を停止したり、巻き戻したり、スロー再生したりすることで、

より詳しく動きを分析することができます。

また、手本となる動きと比較をすることで、

自身の動きに足りない部分をより明確にすることもできます。

 

1991年に国立競技場で開催された世界陸上では、

カール・ルイス選手が当時の世界記録となる9秒86というタイムをたたき出しました。

 

 

 

 

 

そこで日本陸連のバイオメカニクス研究班は、

高性能のビデオカメラを用いて彼の動きを徹底的に分析したことにより、

ICTは日本スポーツ界の競技力向上に大きく貢献しました。

スポーツ界のみならず、学校教育においても

ビデオカメラというICT機器は、

有効に活用できる可能性を秘めていると言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

以上、学校教育におけるICT機器の活用方法として、ビデオカメラについて解説しました。

 

イラスト:ニョラネコ