ADHDとは②

前回のブログでは、ADHDの特徴について解説しました。

たとえばADHDの特性が表れた場合、ついつい声を荒げてしまったり

むりやり事態を収束させようとしたりしがちなケースをしばしば見かけます。

しかし、これでは本人のフラストレーションが溜まる一方で、

課題を解決することは難しいでしょう。

では、どのようにして対応すればよいのでしょうか。

回は、ADHD傾向にある子どもへの配慮や対応の仕方

について解説したいと思います。

 

・なくし物、忘れ物が多い

→チェックリストを作り、一緒に確認する習慣をつける

×「明日の準備は終わったの?」「なんでまた忘れてるの!」

〇「明日の持ち物チェックいくよー!上履き!」→「ある!」→「体育着」→「OK!」

…習慣づけられるまで、根気よく継続しましょう。楽しさを加えるとGood!

 

・とにかくじっとしていることが苦手

→体を動かせる場面を与える、時間を区切るなど

×「大人しくしていなさい!」「じっとできないなら〇〇へ連れていくのやめるよ!」

〇「これ運ぶの手伝ってくれると助かるなぁ」

「あと〇分間、座っていられるかな~、スタート!」

…「手伝いなどで体を動かす→役に立てる→褒められる」

 「小さな課題→できる→褒められる」など、

 これらを繰り返すことで自信がつき、良い行動が増えていきます。

 

・考える前に体が動いてしまう

→事前に意識づけを行なう

×「いきなり道路に出たら危ないに決まっているでしょ!」

〇「道路に出る前には、一度止まって車が来ないか左右を確認すること!」

→テレビなどの映像で動機づけができると印象に残り、衝動的な行動を抑えやすくします。

 

などなど。

基本的にどんな子どもも一緒ですが、

褒める場面をたくさん作ることを心がけることが大切です。

叱られた記憶よりも、褒められた記憶の方が残りやすく

行動改善の近道になります。

危険行動など叱らなければいけない時には、

簡潔に、要点を絞って伝えましょう。

 

また、何かと悪い点ばかりに目を向けがちになってしまいますが、

ADHDの特性を持つ人は行動力が高く、

様々なことに興味を持って挑戦できる才能を持っています。

たくさんのことに挑戦するということは、

それだけチャンスをつかむきっかけが多いということです。

過去の偉人にも「ADHDだったのでは?」と言われている人も多く、

その行動力の高さが周囲に大きな影響を与えていったと考えられます。

 

こうした配慮や対応の仕方を知ることで、

子どもが持つ本来の可能性を見出しやすくなり、

のびのびと成長するきっかけになるのではと思います。

もちろん、これらの方法がすべての子どもに当てはまるとは限りません。

だからこそ、一人ひとりの子どもを理解することが大切なのですね。

 

以上、ADHDの傾向にある子どもへの配慮や対応の仕方について解説しました。

 

 

イラスト:ニョラネコ

 

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