学習活動におけるICT機器の活用方法③ビデオカメラ

前回、前々回と2回に渡ってお送りしている

ICT活用教育シリーズですが、

タブレットはまだしも「電子黒板」となると、

なかなか身近に感じられませんし、

ハードルも高いのではないかと思います。

そこで今回はお手軽なICT機器、

ビデオカメラ」を活用した学習方法について解説したいと思います。

「えっ、ビデオカメラもICT機器?」

疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、

ビデオカメラは映像という情報を保存・入力・出力することができる

立派なICT機器なのです。

 

 

 

 

 

(連続写真などは、スポーツ界ではもはや当たり前に使われている)

学校のような教育の場では、割と昔から取り入れられています。

特に活用しやすいのは体育科目の実技における学習活動でしょう。

体育科目での実技においては、

走る・跳ぶ・投げる・回る・ひねる・伸ばす・縮めるなど、

体を使って様々な技能を表現する必要があります。

またそれらの技能を用いて

・物を操作する

・動いている物に対応する

・空間を見つけ出す(作り出す)

・集団における役割を果たすなど、

単純な技能だけでなく

複数の処理を同時に行なう必要も出てきます。

普段何気なくそうしたことができるというのは

実はものすごいことなんです(笑)

これなら、勉強と同じように

運動にも得意不得意があって当然ですね。

自分の体を使って表現をしているときというのは、

何か道具がない限り、自分の体がどう動いているのか

を確認する手段は、自分の感覚を頼るほかありません。

一般的に運動神経が良いと言われる人は、

自分の体がどう動いているかを把握し、

思い通りに表現したり、

必要に応じて修正したりする能力が優れている

と言えるでしょう。

やや話が逸れてしまいましたが、

ここで活躍するのがビデオカメラなのです。

ビデオカメラなら、自分の動きを記録し映像化することができるので、

自身がどのように動いているのかを確認したり、

自身の動きを分析したりすることができます。

映像を停止したり、巻き戻したり、スロー再生したりすることで、

より詳しく動きを分析することができます。

また、手本となる動きと比較をすることで、

自身の動きに足りない部分をより明確にすることもできます。

 

1991年に国立競技場で開催された世界陸上では、

カール・ルイス選手が当時の世界記録となる9秒86というタイムをたたき出しました。

 

 

 

 

 

そこで日本陸連のバイオメカニクス研究班は、

高性能のビデオカメラを用いて彼の動きを徹底的に分析したことにより、

ICTは日本スポーツ界の競技力向上に大きく貢献しました。

スポーツ界のみならず、学校教育においても

ビデオカメラというICT機器は、

有効に活用できる可能性を秘めていると言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

以上、学校教育におけるICT機器の活用方法として、ビデオカメラについて解説しました。

 

イラスト:ニョラネコ

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